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平成13年10月25日
社団法人 日本事務機械工業会

(社)日本事務機械工業会は、昭和54年11月にワードプロセッサ部会を創設以来、最盛期には22社の参画を得て、ユーザーの利便性向上を目指し、「技術開発」、「仕様の標準化・規格化」、「ユーザーへの普及啓蒙」、「カタログ等への表記規約」などに取り組んで参りました。
 日本語ワードプロセッサは昭和54年(1979年)2月に初めて商品化されて以来、各社がオフィス用や家庭用に次々と新製品を市場に投入し、5年後には早くも年間1000億円市場(メーカー出荷ベース)へと成長し、情報機器の主要市場を形成しました。

<市場推移>
1989年度 ワープロ市場最大の年間出荷台数(2、717千台)を記録する。
累計出荷台数が10,000千台を突破(10,824千台)。
1991年度 ワープロ市場最大の年間出荷金額(3,725億円)を記録する。
1993年度 累計出荷台数が20,000千台を突破(20,639千台)。
2000年度 累計出荷台数が30,000千台を突破(30,098千台)。
累計出荷金額が3兆7,688億円に達する。(3,768,811百万円)

 電卓が計算のプロセスを大きく変えた一方、日本語ワードプロセッサは日本語文書の作成プロセスを劇的に変えた商品でした。手書きや邦文タイプライタによる文書作成を日本独特の“かな漢字変換方式”によって、誰もが簡単にできるようにした文書作成機の出現は、「オフィス文書の作成」や年賀状作成を始めとする「家庭での文書作り」に極めて大きな影響を与えました。例えば、
@ キーボードアレルギーを払拭し、その後、次々と開発された様々なキーボード付き情報機器の普及を容易にした。
A ワープロの開発過程で日本語独特の「漢字かな混じり文」の変換を確立させ、パソコン、PDA、携帯電話などのIT機器の入力操作に発展的に継承された。
B 液晶ディスプレイ産業を成長させ、IT機器のコスト低減に貢献した。
C オフィスに働く女性に不可欠の資格としてワープロ検定試験が制度化され、女性の社会進出を容易にすると共に、ワープロ教室の開設など、後に続くパソコン普及の仕組み作りにも貢献した。
D オフィスや家庭で情報機器に親近感を与え、様々な情報機器導入の敷居を低くすることで日本の情報化社会への道を容易にした。
 など、日本語ワードプロセッサは、日本におけるITの爆発的普及を牽引する草分け的な情報機器であり、「日本の情報機器の発展」と「日本語文化の歴史」を語る上で、極めて重要な位置を占めております。
 本年、3月末を以って当工業会の「ワードプロセッサ部会」は21年に亘る活動の歴史を閉じましたが、このたび、これまでの日本語ワードプロセッサに関する開発歴史や、部会(業界)活動の履歴などを記録・保存したCD−ROM“日本語ワードプロセッサ20年の歩み”を発刊いたしました。日本語ワードプロセッサが果たした歴史的役割をできる限り多くの方々に知っていただきたく、発刊のご案内を申し上げます。
 皆様にとって本書“日本語ワードプロセッサ20年の歩み”が何らかの指針となり、今後、ビジネスを含めた様々な用途に適する情報機器の創出や、ワープロに関する資料編纂に活用いただくと共に、当工業会に対するご認識を深めて頂く一助となれば幸いです。

刊行物(CD−ROM版) 送 料 一般価格 会員価格
日本語ワードプロセッサ20年の歩み     
(平成13年10月1日発刊)
 200円  5,250円  2,730円
(価格には消費税が含まれています。)


<ご購入方法>
 当工業会事務所に直接お越しいただくか、又は、「送料及び税込み本体価格」を現金書留郵便にて当工業会宛てにお送り願います。到着次第、商品の発送をさせていただきます。

<送付及びお問い合わせ先>
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      Tel. 03-5472-1101 Fax. 03-5472-2511

以上