誰もが創造的に働ける持続可能なSustainable社会創りに向けて将来ビジョン検討ワーキンググループ 活動報告2022 誰もが創造的に働ける持続可能なSustainable社会創りに向けて将来ビジョン検討ワーキンググループ 活動報告2022

JBMIAの活動について

VUCA※の時代と言われる現在、業界を取り巻く環境は大きく変化しています。将来の予測が困難な状況だからこそ、未来に向けたビジョンが不可欠となります。

一般社団法人 ビジネス機械・情報システム産業協会(JBMIA)は、「ビジネス機械・情報システムの継続的な革新を通じて、新しいワークスタイルを提案し、活力あるグローバル社会を創る」を理念とし、将来に向けたビジョンを策定しました。働く人や企業、社会などの課題を解決し、安心して働くことができる社会実現へ貢献するために活動しています。

その具体的な内容は、①社会課題解決への貢献、②政策提言と社会実装支援、③市場・産業構造の分析並びに規格・ルールの策定、④お客様価値提供の追求と事業推進の支援、の4つに集約されます。

※ VUCA(ブーカ):Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)の頭⽂字を取った造語。あらゆる環境が大きく変化しており予測できない状態を示した言葉です。

理念

Philosophy

ビジネス機械・情報システムの継続的な革新を通じて、
新しいワークスタイルを提案し、活力あるグローバル社会を創る

ビジョン

Vision

誰もが創造的に働くことができる
持続可能な社会創りに貢献する

役割

Role
  • 社会課題解決への貢献
  • 政策提言と社会実装支援
  • 市場・産業構造の分析
    並びに規格・ルールの策定
  • お客様価値提供の追求と
    事業推進の支援

将来ビジョン
検討ワーキンググループについて

2019年に「将来ビジョン検討ワーキンググループ」を立ち上げ、「2035年のワークスタイル・ワークプレイスや社会環境、取り組みの方向性について」をテーマに検討を重ねて来ました。働き方(ワークスタイル)や組織、働く環境(ワークプレイス)がどのように変化するかを予測し、そこで働く人々(ワーカー)の課題や顕在化する社会課題の解決に向けて、我々の業界やJBMIAがどう貢献していくかなどをまとめました。ここでは、それらの内容について簡単に紹介していきます。

社会の変化がもたらす
“働く”の未来 と 未来社会に向けた取り組み

Part1:“働く”を軸に予想される将来の世界
Part2:JBMIAの理念、ビジョンと役割
Part3:未来に向けた取り組み

ワークスタイル、
ワークプレイスの変化と
データ駆動型社会の到来

まず、ワーキンググループでは、ワーカーによってワークスタイルの選択の自由度が拡大し、求められるスキル・専門性がより高度化すると指摘しました。ワークプレイスについても、リアルとバーチャルが並列化され、多様な働く場が存在するようになると予測しました。従来の働く場であったセンターオフィスの役割も、その目的に応じて変化します。

このように、ワークスタイルやワークプレイスが変化していく中、組織についても流動的で多様な組織形態が共存するようになるとしました。また、ワーカーについては、就業⼈⼝の約半数がY世代(1975年から1990年代前半に生まれた世代)・Z世代(1990年代後半から2010年初頭に生まれた世代)となり、いくつかの組織に所属して働くパラレルワーカーやフリーランサーが増加すると予測しています。当然、それらを⽀えるための法令や制度などの仕組みも変化し、企業のスタイルも変化を余儀なくされることになります。

さらに、社会環境の変化についても考察しています。ICTやAIなどのテクノロジーが進化し、ワークプロセスに変革を起こして、AIシステムやロボットと人とが共存・協働する「データ駆動型の社会」が到来すると想定しました。

未来社会に対する
JBMIAの貢献領域

データ駆動型の社会が到来すると、あらゆるデータ・情報が重要なファクターとなります。また、カーボンニュートラルに代表されるサステナブルな社会課題、“働く”を取り巻く大きな環境変化、そのような未来の社会課題に対してJBMIAが貢献するため、5つの価値提供の貢献領域を設定しました。

01

⽣活基盤の⼼配が不要なリモートワーク環境の整備

育児と介護の両立など、生活基盤を心配することなく、誰もがいつでもどこでも働ける環境を整備していきます。働く場所を探す負担を軽減したり、その場にいかなくても働く場所の様子やソーシャルディスタンスの可否などを確認したりできるなど、利用状況の可視化やニーズに応じたリコメンドも必要となるでしょう。さらに印刷可能な場所の拡充も重要な要素です。市中MIFや公共機関などプリントできる環境をさらに増やしていく活動を強化します。

またリモート活用による地方移住などにおいては、学校・塾の授業やかかりつけ医の診断、施設サービスの継続や引き継ぎ、保育・介護施設の確保などの支援や地方活性化による格差是正についても貢献していきます。

生活基盤を心配することなく、
誰もがいつでもどこでも働ける
環境を整備する
  • ワーカーの居場所や前後スケジュールに最適なリモートワーク環境・ワークスペース・会議室の提供・リコメンド
  • リモートワーク環境・オフィススペース等の利用状況の可視化とワーカーのニーズに応じたリコメンド
  • 印刷可能な場所の拡充
“働く”観点から
生活基盤をサポート
  • 地方に移住後も前の生活を継続
  • 地方活性化による格差是正
02

仮想空間のプラットフォーム化による働きやすさの促進

前述のリアルなワークプレイスだけでなく、バーチャルなワークプレイスについても誰もが安心・安全でいつでも快適に働ける空間を提供していきます。さらに、従来の端末では実現できない高精度デバイスの提供や仮想空間を実現し、リアル同様にドキュメントの閲覧や編集ができたり、リアルにはない没入感やプレゼンなどを行えたりする環境作りにも注力します。「働くオフィス」を知り尽くしているJBMIAだからこそ、取り組める領域といえるでしょう。

安心・安全を担保した、誰もがいつでもどこでも働ける仮想空間を創る
  • 従来の端末では実現できない高精度デバイスの提供と仮想空間の実現
  • 視覚・聴覚以外の感覚を体感できる仮想空間の実現
  • 仮想空間で“働く”を実現するために各種機器の小型化・低価格化・操作のリモート化・自動化も実現へ!
03

多様化する組織と人をつなぐ、知識・スキルのデータ活用基盤

若い世代からシニア世代まで、すべての世代が共存・協働できる情報基盤を構築していきます。そのためには、情報やノウハウを体系化し、知りたい情報にすぐにアクセスできる環境を構築したり、学びを支援するための人と知識のネットワーク構築を支援したりする必要があるでしょう。さらに、自分の学習スタイルや目的に合わせたコミュニティーやツールなどの推奨・提供なども行っていきます。また、個人と組織をつなぐ人材のマッチングなどでも貢献したいと考えており、内閣府が提示しているSociety5.0の実現に向けた活動を進めます。

若い世代からシニア世代まで、すべての世代が共存・協働できる
  • 情報やノウハウが体系化し自動的に蓄積され、知りたい情報にすぐにアクセスできる
  • 人と知識のネットワーク構築の支援
  • 個人の学びを支援
  • 個人と組織をつなぐ情報基盤
04

“働く”ロボットによるワーカーの生産性向上支援

人の”働く”を代替・補助するシステムやロボットと共存するための活動となります。人の補助や代行のみならず、人ができないことについてもシステムやロボットが実行できる社会を構築していきます。

たとえば、負担が大きな作業を補助・支援する労働サポートロボット、接客や宅配物の受取・配布などを行うサービスロボット、仕事の蓄積情報であるワークログを分析しルーティン化できる業務を自動化したり定型業務や付帯業務を自動化したりする知的ワークロボットなどと協働することになります。このような働くロボットを活用することで、ワーカーの生産性向上を支援できるでしょう。

人の”働く”を代替・補助するシステムやロボットと共存できる
  • 労働サポートロボット
  • サービスロボット
  • 知的ワークロボット
05

脱炭素社会実現のリーダー

地球環境を保護し、持続可能な社会を創ることを目的として、活動を加速させていきます。そのために、カーボンニュートラルをリードする司令塔としての役割を担い、“働く”とカーボンニュートラルを両立する働き方の提案や、参加企業活動におけるカーボンニュートラルに向けた協働を支援、参加企業の取引先を含む関連企業・組織と一体となって環境経営の支援活動の推進などに努めます。

地球環境を保護し、持続可能な社会を創る
  • カーボンニュートラルをリードする司令塔
  • “働く”とカーボンニュートラルを両立する働き方の提案
  • 参加企業活動におけるカーボンニュートラルの協働による加速支援
  • 参加企業の取引先も含めた関連企業・組織を一体とする環境経営支援

まとめ

このように、JBMIAは将来に向けたビジョンを策定し、
働く人や企業、社会など、それぞれの課題を解決するための実践や
安心して働くことができる社会の実現へ貢献していこうとしています。
活動の詳細やワークキンググループの報告の詳細については、
資料をダウンロードしてご確認ください。

社会の変化がもたらす
“働く”の未来 と 未来社会に向けた取り組み

Part1:“働く”を軸に予想される将来の世界
Part2:JBMIAの理念、ビジョンと役割
Part3:未来に向けた取り組み